翻訳ミスで迷シーン誕生💩あの名探偵が…

画像出典:ebookjapan
名探偵コナンの緊張感あふれる名シーンが、ある中国語翻訳版における思わぬ翻訳ミスによって、ネット上で“迷シーン”として語り継がれることになった。そのきっかけとなったのが、「大便が…体内で蠕動している…」という衝撃的なセリフである。
この場面は、コミックス第38巻『新兵器!』に収録された一幕。黒ずくめの組織に追われたコナンがロッカーに身を潜める中、焦りながらつぶやいたセリフが原作では「くそ…体が動かねぇ…」。状況への苛立ちを表す、ごく自然な台詞だ。

ところが、ある中国語版ではこの「くそ」が文字通りに“排泄物”と解釈され、さらに「体が動かない」をそのまま肉体的な状態として描写した結果、「大便が体内で蠕動している」という突飛な一文が完成してしまった。
この翻訳はネット上でたちまち話題となり、「緊張感が一瞬で吹き飛んだ」「ここまでくると芸術」とSNSで拡散。そのインパクトの強さから、いまや“伝説の誤訳”として知られている。
もちろん、実際の出典は不明であり、非公式な流通物だった可能性もあるが、当時の翻訳出版事情を考えると、一定の正規流通に乗っていた可能性も否定できない。いずれにせよ、文脈を正確に読み取ることの重要性を改めて感じさせられる事例である。
こうした“ミス”は本来避けるべきものだが、それが一種のネット文化として定着し、作品への愛着を深める要素にもなっているのは面白い現象だ。名探偵コナンのような長寿シリーズだからこそ生まれた、もうひとつのサブストーリーとも言えるだろう。