✈️ はじめての中国旅行|第2回 入境篇【空港到着〜ホテルまで完全ガイド】

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中国旅行シリーズ第2回は「中国への入国(入境)」について解説します。
空港に到着してからホテルにチェックインするまでの流れや、初めての方がつまずきやすいポイント、便利なフレーズなどをまとめました。
1|中国の主要国際空港に到着したら、まず何をする?
中国の主要空港(北京首都、上海浦東、広州白雲、成都天府など)では、入国手続きの流れは基本的にどの都市でも共通です。
📌 中国入国のステップ一覧【空港到着〜ロビーへ】
初めて中国の空港に到着したら、以下のような順序で入国手続きが進みます。初回の訪問では戸惑いやすいポイントもあるので、一つ一つ確認しながら進むと安心です。
- 飛行機を降りる(ボーディングブリッジ)
- 機内から空港建物へ。案内標識は中国語・英語の併記でわかりやすくなっています。
- 「入境(Immigration)」または「Foreigner Entry」などの標識に従って進みます。
- 健康申告(海关健康申报)
- 2023年11月1日以降、中国では入国時の「健康申告カード(いわゆるQRコードによる事前申請)」は原則不要になりました。つまり、健康状態に問題がなければ、健康申告の手続きは必要ありません。
- 入国審査(イミグレーション)
- 外国人専用レーン(Foreigner)に並び、パスポートを提示します。
- 入国審査では、顔写真の撮影や指紋(10本指)の登録が求められることが多いです。
- 滞在先ホテル名、住所、電話番号などは紙に印刷しておくか、スマホのメモに保存しておくと安心です。
- 滞在日数や目的(観光、ビジネスなど)も簡単に説明できるようにしておきましょう。
- 言語は英語でも対応可能。混雑時は多少待つこともあります。
- 荷物受け取り(バゲージクレーム)
- 電光掲示板にて、自分の便名に対応するターンテーブル番号を確認。
- 荷物が出てくるまで10〜30分程度かかることもあるので、念のためタグ番号も確認。
- SIMカードやVPNの設定をこの待ち時間に確認しておくと効率的です。
- 税関(Customs)
- 到着口の出口手前に「申告あり(Red)」と「申告なし(Green)」の2レーンに分かれています。
- 特別な物品を持っていない場合は「Nothing to Declare(緑レーン)」を通過すればOK。
- スーツケースをX線検査機に通す場合もあります。
- 現金の持ち込みが1万元(約20万円)以上になる場合や、医薬品・電子機器(複数台)などを持参する場合は、申告が必要になることがあるため、事前に中国税関のルールを確認しておくのが安心です。
- 到着ロビーへ → SIM確認・両替・移動開始
2|入国時に必要な書類・提出物
必須項目 | 補足 |
---|---|
✅ パスポート | 有効期間6ヶ月以上が必要 |
✅ 滞在先のホテル情報 | 中国語での住所・名称が必要(Trip.com画面を保存) |
✅ 往復航空券の情報 | 万が一に備えて印刷 or スマホ保存 |
✅ 海关健康申报(健康申告) | 到着前にWeChatで申告が便利 |
✅ 入国カード(必要な空港のみ) | 一部都市では不要に(自動化済) |
📌 入国審査では「訪問目的」「滞在日数」「宿泊場所」などを英語または中国語で聞かれる場合がありますが、基本は丁寧に答えればOK。不安な場合は紙に書いておくと安心。
3|健康申告「海关健康申报」のやり方
2023年11月1日以降、中国では入国時の「健康申告カード(いわゆるQRコードによる事前申請)」は原則不要になりました。
つまり、健康状態に問題がなければ、健康申告の手続きは必要ありません。
ただし――以下のような症状がある場合は、今でも自己申告が義務となっています:発熱、咳、呼吸困難、嘔吐、下痢、発疹など、このような体調の変化がある場合は、中国の入国時に必ず税関職員へ自己申告し、検温・問診・検体採取などの対応に協力する必要があります。
✅ スマートフォンでの申請方法(おすすめ)
- WeChatを開く
- 上部の検索バーで「海关健康申报」と入力し、ミニプログラムを開く
- パスポート番号、便名、健康状態などの必要情報を入力
- 申告完了後に表示されるQRコードを、スクリーンショットまたは保存しておく
- 到着空港の検疫エリアでコードを提示・スキャン(所要時間:約3分)
※ スマホが使えない場合は、空港で紙の申告用紙を記入することも可能です。
📌 健康な方はそのままスムーズに入国できますが、体調が悪いときは早めの申告を忘れずに!
4|SIMカード・ネット通信の確認(空港でやっておくこと)
この部分については、シリーズ第1回「準備編」で詳しく紹介しています。
購入方法やおすすめのプランもまとめていますので、まだ決めていない方はそちらもぜひご参照ください。
✅ SIM/eSIMを利用する人へ(すでに購入済みの場合)
- 空港の無料Wi-Fiに一度接続して、SIMカードやeSIMの通信が正常に使えるかをチェック
- VPNアプリ(例:ExpressVPN、Surfsharkなど)をここで一度起動し、接続テストをしておくと安心
- Airalo / Nomad のeSIMを使う場合は、スマホの「設定」アプリからモバイル通信をオンにして有効化することを忘れずに
✅ 空港でSIMを購入したい人へ
- 到着ロビーには、中国三大通信キャリア(中国移动/中国联通/中国电信)のカウンターやSIM販売ブースがあります
- 料金プランの種類は多く、英語表記の案内も用意されている空港がほとんどですが、言語に不安がある方は日本で事前にeSIMを購入しておくのが最も安心です
📌 補足:
- eSIMはスマホの機種によっては対応していない場合もあるため、事前に対応機種を確認しましょう
- 一部の格安eSIMは中国本土でGoogle / LINE / Gmailなどが制限されることがあるため、VPNとの併用がおすすめです
5|両替は空港?それとも街中?
中国では、現金の使用頻度は年々減っていますが、現地の小規模店舗やタクシーでは現金が必要な場合もあります。
では、両替は空港がいいのか、それとも市内がお得なのか?それぞれの特徴をまとめました。
方法 | 特徴 |
---|---|
空港の両替所 | ・安心で確実に両替できる ・すぐに使えるが、レートはやや不利 ・少額(100〜300元程度)の両替がおすすめ |
ATMで現金引き出し | ・一部のATMは海外クレジットカード(Visa/Master)に対応 ・中国語表示のみの機種も多いので注意 ・ATM手数料や為替手数料がかかる場合あり |
市内の両替所 | ・空港よりレートが良い場合が多い ・場所や営業日に限りがあるため、時間と余裕のある方向け |
📌 ワンポイントアドバイス:
高額の現金持ち込み(1万元以上)は申告対象になるので注意少額(乗車・非常用)で十分です
両替は最低限にして、WeChat Pay や Alipay の併用がおすすめです(どこでも使えて便利)
中国では日本円からの直接両替を扱っていない場所もあるため、事前に確認しましょう
6|空港から市内への移動方法(初心者向け)
✅ 一番安心:配車アプリ「DiDi(滴滴出行)」
- 中国版Uberのようなサービスで、外国人旅行者でも使いやすい(アプリ内で翻訳サポートあり)
- 支払いはWeChat Pay や AlipayでキャッシュレスOK
- 「目的地入力→料金表示→即配車」で安心
📱 DiDiの使い方ステップ(初回でも安心)
- アプリを起動(またはWeChat内ミニプログラムでもOK)
- 行き先(ホテル名など)を入力
- 料金と到着予定時間が表示される
- 確認して「呼び出し(配車)」をタップ
- 数分でドライバーが到着、目的地まで直行!
✅ その他の方法:
手段 | 特徴 | 注意点 |
---|---|---|
地下鉄 | 安価・定時。都市によっては混雑や乗り換えが複雑なことも | 大きな荷物には不便な場合も |
空港バス | 経済的だが、路線や時間を把握するのに少しコツが必要 | 路線表を事前確認すべき |
空港タクシー | 空港に公式タクシー乗り場あり。安心だが、英語が通じにくい場合あり | ホテルの中国語住所を提示すること! |
7|ホテルチェックイン時の注意点(外国人旅行者向け)
中国では、ホテルのチェックイン時に日本と異なる点がいくつかあります。
特に外国人旅行者には、以下のポイントを確認しておくとスムーズです。
✅ チェックイン時の基本チェックリスト:
項目 | 内容 |
---|---|
✅ 外国人対応ホテルか | 中国ではすべてのホテルが外国人を受け入れられるわけではありません。Trip.comやAgodaなどの予約サイトで「外国人OK」の表記を確認してから予約しましょう。 |
✅ パスポート提示 | チェックイン時にパスポート原本の提示が必須です。 スタッフがコピーまたはスキャンを行いますので、準備しておきましょう。 |
✅ 予約情報の提示 | スマホの予約確認画面または印刷した紙を見せると手続きが早くなります。 特に漢字表記のホテル名・住所は現地スタッフに見せやすいです。 |
✅ デポジット(保証金) | ホテルによっては、現金またはクレジットカードでデポジット(保証金)を預ける必要があります。 通常はチェックアウト時に問題がなければ返金されます。 |
💡 補足アドバイス:
- デポジットの金額はホテルによって異なります(例:200〜500元程度が一般的)
- 一部のホテルではWeChat PayやAlipayでも保証金の支払い可能ですが、対応していない場合もあるため、現金 or クレカを準備しておくのが安心
- パスポートをフロントに預ける必要はありません。提示・スキャン後すぐ返却されます
- チェックイン時に朝食の有無・Wi-Fiパスワード・チェックアウト時間も一緒に確認しておきましょう
📌 ホテルの住所は「簡体字」で印刷 or スクリーンショットしておくと便利。
8 よくある質問(FAQ)
Q:入国時にWeChatやAlipayを使える状態じゃないと困りますか?
A:最低限、ホテルの情報やタクシー配車に必要です。日本で設定しておきましょう!
Q:英語だけで大丈夫?
A:中国では英語が通じない場面も多いです。住所や基本フレーズは中国語表記で持っておくのが安心。
Q:中国の空港は英語表記ありますか?
A:主要空港には英語表記がありますが、地方空港では限られます。
✅ まとめ|中国入国のポイント再確認
✔ SIM/eSIMとVPNは出発前に準備+到着時に動作確認
✔ 中国語のホテル住所を紙/スマホに保存
✔ 支払いはWeChat Pay or Alipay、現金は少額でOK
✔ 配車はDiDiアプリがおすすめ、安全&明朗会計
✈️ 次回は:「WeChat / Alipayの登録と使い方完全ガイド」
QRコード支払い、身分認証、外国人のクレジットカード連携などで解説します!