画像の遅延読み込みはこう変わる!2025年最新版・Lazy LoadとIntersectionObserverの最適解

画像の遅延読み込みはこう変わる!2025年最新版・Lazy LoadとIntersectionObserverの最適解

画像の遅延読み込み(Lazy Load)とは

画像の遅延読み込み(Lazy Load)は、Webページでユーザーの画面に表示されたタイミングで画像を読み込む技術です。
初期表示やネットワーク負荷を大幅に削減し、ユーザー体験(UX)やWebサイトのパフォーマンスを高める現代Web制作に必須のテクニックです。


【2025年最新】Lazy Loadのトレンド

2025年現在、画像遅延読み込みの主流は次の2つです。

  • ネイティブサポート
    主要ブラウザ(Chrome, Edge, Firefox, Safari 16以降)はimgタグのloading="lazy"による遅延読み込みを標準サポートしています。
  • IntersectionObserverの活用
    背景画像やimg以外の要素、またカスタムUIではIntersectionObserver APIを用いた遅延読み込みが引き続きベストプラクティスとなっています。
  • SEOの最新注意点
    Google Web VitalsやPageSpeed Insightsでは、ファーストビューのLCP画像を遅延させないことが重要です。

【実装例】画像遅延読み込みの最新ベストプラクティス

画像遅延読み込みの最新ベストプラクティス

1. ネイティブLazy Load(通常のimg画像)

<img src="thumbnail.jpg" data-src="main.jpg" loading="lazy" alt="説明文">

この場合、ほとんどのブラウザで自動的に遅延読み込みされます。
LCP画像やファーストビュー画像loading="eager"または省略し、最初から読み込む設計が推奨されます


2. IntersectionObserverで背景画像やimg以外も遅延読込

const observer = new IntersectionObserver((entries, obs) => {
  entries.forEach(entry => {
    if (entry.isIntersecting) {
      const el = entry.target;
      const imgSrc = el.dataset.imgSrc;
      // 背景画像の場合
      el.style.backgroundImage = `url('${imgSrc}')`;
      // img要素の場合(ネイティブ未対応ブラウザ対策)
      if (el.tagName === 'IMG') el.src = imgSrc;
      obs.unobserve(el);
    }
  });
}, { rootMargin: '100px', threshold: 0.1 });

document.querySelectorAll('[data-img-src]').forEach(el => observer.observe(el));

2025年のポイントと注意点

  • imgタグには必ずalt属性を付与(SEO・アクセシビリティ両対応)
  • LCP画像やファーストビュー画像は絶対に遅延しない
    → PageSpeed InsightsやWeb Vitalsで警告対象
  • background-imageや特殊パターンはIntersectionObserverで遅延
  • レガシーブラウザ対応が不要ならポリフィルもほぼ不要
  • SPAや動的UIでは“DOM挿入後”にObserver登録を忘れずに!

Web制作現場でよくある質問(FAQ)

Q1. すべての画像をloading=”lazy”にしても大丈夫?

A. ファーストビューやLCP画像は“最初から読み込む”設計が推奨されます。それ以外はOKです。

Q2. IntersectionObserverのポリフィルはまだ必要?

A. 2025年現在、IEや古いAndroidブラウザを対象外とするなら不要です。全ユーザー対応ならMDN公式ポリフィル等を使ってください。

Q3. 背景画像もSEOに影響する?

A. 重要なビジュアルならできる限り<img>タグで配置し、alt属性もつけましょう。どうしてもCSS背景の場合は構造化データや説明文で補足します。


用語解説

  • Lazy Load(遅延読み込み)
    画像やリソースを必要な時だけ(ユーザーが見た時だけ)読み込む仕組み。
  • IntersectionObserver
    DOM要素がビューポート内に入ったかどうかを監視できるAPI。scrollイベントより高効率。
  • LCP(Largest Contentful Paint)
    Googleが重視する表示速度指標。ファーストビューで最も大きな画像や要素の表示タイミング。

おすすめリファレンス


まとめ

2025年のWebサイト制作では、ネイティブLazy Load(loading=”lazy”)とIntersectionObserverの組み合わせが最適解です。
パフォーマンスと検索順位アップのためには、“ファーストビューの重要画像は遅延させず、それ以外は適切に遅延”が鉄則。
株式会社X SIGHT では、Webサイト高速化やパフォーマンス改善、最新技術の導入までビジネスに役立つWeb制作サービスをご提案しています。
お気軽にご相談ください。

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