【SEO基礎】rel=”nofollow”とは?リンクの評価をコントロールするHTML属性を解説

はじめに
ウェブ制作やSEO対策に携わっていると、一度は耳にする「rel=“nofollow”」という属性。この記事では、その基本的な役割から、Googleによる新しい属性値sponsoredやugcまで、2025年現在の仕様に基づいてわかりやすく解説します。
rel=”nofollow”とは?
<a>タグに使用されるHTML属性の一つで、検索エンジンに対して「このリンクを信用して評価しないでください」と伝えるためのものです。主に以下の2つの目的で使用されます。
ページランクの受け渡しを防止:
検索エンジンは、リンクを「信頼の投票」として評価します。つまり、あるサイトから別のサイトにリンクが張られていると、「このリンク先は信頼できる」と判断し、リンク先の検索順位を上げる材料とします。
しかし、rel=”nofollow” を使えば、その評価(ページランク)を渡さないよう指示できます。たとえば以下のような場面で使われます:
- コメント欄や掲示板など、ユーザーが自由にリンクを投稿できる場所
- アフィリエイトリンク
- 外部サイトへの無関係なリンク
クロールを抑制(※あくまで“抑制”)
rel=”nofollow”は、検索エンジンに「リンク先を積極的にクロールしなくてもよい」と伝える意味もあります。ただし、完全にクロールを防ぐわけではありません。他のページからもリンクされていれば、検索エンジンは通常通りクロールします。
なお、Google は 2020 年以降、nofollow
属性を「ヒント(hint)」として扱うようになったことを公式に発表しています。つまり、検索エンジン側で判断してリンク先をクロールしたり、ランキングに影響を与える可能性があるということです。そのため、クロールや評価を完全に防ぐ手段としてではなく、「参考として扱われる」程度の制御と捉えるのが現在のスタンダードです。
基本的な記述例
<a href="example-page.html" rel="nofollow">リンクテキスト</a>
<a>タグのrel
属性に”nofollow”を追加するだけでOKです。
rel属性の発展形:sponsoredとugc
Googleは、nofollow属性の概念をさらに進化させ、より具体的な意図を伝えるために以下の2つの属性値を導入しました:
属性値 | 意味 | 主な使用シーン |
---|---|---|
sponsored | 広告やアフィリエイトなど、商業的意図のあるリンク | 有料広告、スポンサーリンク、アフィリエイト |
ugc | ユーザーが作成したコンテンツ内のリンク | コメント欄、フォーラム、レビュー投稿など |
rel属性の組み合わせも可能
以下のように、複数の属性値を組み合わせて使用することも可能です:
<a href="https://example.com" rel="nofollow ugc">ユーザー投稿リンク</a>
<a href="https://example.com" rel="sponsored nofollow">広告リンク</a>
検索エンジンは、これらの記述から「信頼できるリンクではない」「広告やユーザー生成によるリンクである」といった文脈を読み取ります。
ただし、これらの属性値(sponsored や ugc)を正式にサポートしているのは主に Google です。Bing や他の検索エンジンについては、nofollow 属性の解釈には対応していても、sponsored や ugc の詳細な意味を理解しているとは限りません。そのため、レガシーなツールや一部検索エンジンとの互換性を保つ目的で、nofollow を併記するケースも一般的です。
まとめ:リンクの質をコントロールするために
検索エンジンに正しいシグナルを送ることは、健全なSEO対策の第一歩です。特に、以下のようなケースではrel=”nofollow”やsponsored、ugcの活用が推奨されます:
- 外部リンクの中でも信頼性に確証がないもの
- 商業目的(広告・アフィリエイト)
- ユーザー投稿やコメント欄
適切な使用によって、検索エンジンとの健全な関係を保ちつつ、サイトの評価を守ることができます。
✅ ポイントまとめ
- nofollowは「評価しないで」と検索エンジンに伝えるタグ
- Googleはnofollowをヒントとして扱うため、完全遮断はできない
sponsored
は広告目的、ugcはユーザー投稿を明示- 検索エンジンのクロールや評価における意図をコントロールできる
- 複数の属性(nofollow + sponsoredなど)の併用も可能