知らなきゃ損!中国発・最強ストリートフード「マラタン」完全ガイド

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はじめに
中国には、いま勢いに乗って全国を席巻し、さらには世界中の人々の舌を虜にし始めているストリートフードがあります。それが「マラタン(麻辣湯)」です。
かつては路地裏のシンプルな屋台で提供されていた庶民の味でしたが、資本の力を借りて華麗な変身を遂げました。現在では数多くの有名チェーンブランドを生み出し、海外にも進出。
中国食文化の新たな名刺となっています。
SNSで話題沸騰!劉文祥(リュウ・ブンショウ)マラタン
最近、私はマラタンにハマりすぎて、ほぼ毎日食べたくなっています。この美味しさに抵抗できる人なんているのでしょうか!? 中国で大人気の動画共有アプリ「抖音(Douyin)」では、劉文祥マラタンが大きな話題を呼んでいます。私もこのブームに乗って、週に8回食べたいほど!
劉文祥マラタンの魅力は、なんといっても“ねばねば”した独特の食感。箸で黄麺と牛筋麺をつまむと、濃厚なスープが麺に絡みつき、まるで麺に魂が宿っているかのようです。口に入れると、黄麺のふんわりとした食感と、牛筋麺のもちもち感が絡み合い、そこに秘伝のタレが合わさると、塩気とほのかな辛さが絶妙にバランス。複雑で奥深い味わいが舌に広がります。
チェーンブランドの王者:ヤングフー(楊国福)マラタン

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中国でマラタンといえば、ヤングフー(楊国福)マラタンを外すことはできません。 業界のトップブランドとして、中国全土はもちろん海外でも人気を集めています。
その成功の鍵は、標準化された製作工程と味の厳選。様々な食材をじっくり煮込んだスープは濃厚で香り高く、柔らかい肉や新鮮な野菜、もちもちの豆製品など、何を煮ても旨味が引き立ちます。
さらに、タレの種類も豊富。お客さんが自分好みに調味できるスタイルも魅力のひとつです。 日本ではラーメンが中華料理店の定番ですが、ヤングフーのようなマラタンチェーンの存在は、中国の多様なストリートフード文化を世界に広める存在となっています。
甘酸っぱくて濃厚!ハルビンのねばねばマラタン

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ハルビンのねばねばマラタンも、ぜひ一度試してみる価値ありです。 特徴はなんといっても「大量の砂糖と酢」を使った独特の味付け。 甘酸っぱさと胡麻マヨネーズの濃厚な香りが見事に調和し、他にはない不思議な味覚体験をもたらします。
一口食べると、胡麻マヨのクリーミーな食感と、酢と砂糖の爽やかさが油っぽさを抑え、どんどん箸が進みます。 寒い冬にアツアツのハルビン風マラタンを食べれば、体の芯から温まり、幸福感に包まれること間違いなしです。
常識を覆す!瀋陽(しんよう)の伝統マラタン

私の故郷・瀋陽のマラタンも、ぜひ紹介したい逸品です! 多くの人は「マラタン=胡麻マヨネーズ入り」と思っているかもしれませんが、渖陽のマラタンはその常識を覆します。
鶏のミネラル豊富な出汁に漢方薬材を加えて煮込まれたスープは、香ばしく滋養たっぷり。 唐辛子油と鶏油を加えることで、香りと刺激、そして鶏出汁の深い旨味が一体となった、豊かな味わいが完成します。
町のあちこちにこのタイプのマラタン店があり、それは単なる食べ物ではなく、渖陽の人々の記憶と心を受け継ぐ“味の文化”でもあるのです。
唐辛子が主役!甘粛(カンスー)マラタン

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昨年、中国全土で大ブームを巻き起こしたのが「甘粛マラタン」です。 中でも天水市のマラタンは一味違います。
最大の特徴は、圧倒的な唐辛子の存在感! スープは牛骨や鶏ガラで煮出されたコクのある味わいですが、そこにたっぷりと加えられた唐辛子が、辛さと香ばしさをプラス。 それでいて、油っこくない、さっぱりしたスープが絶妙に調和し、驚くほど食べやすく、忘れられない味になります。
自家製麺や新鮮な野菜もたっぷりで、見た目にも華やか。まさにクセになる一杯です。
資本が後押ししたマラタン産業の進化
こうした個性豊かなマラタンの背後には、資本の力による産業の進化があります。 路地裏の小さなお店から全国展開のチェーンへ、そして味も単調な辛さだけではなく、地域ごとの特色を生かした多彩なバリエーションへと発展してきました。
各地のマラタンは、中国の食文化の深さと幅広さを象徴しています。 そして今や、それは中国ストリートフードの新しいブランドとして、世界中に広まりつつあります。
最後に
もし日本の皆さんが中国を訪れる機会があれば、ぜひ一度、これらのマラタンを体験してみてください。 きっと、私と同じように、マラタンという魅力的なストリートフードに恋をすることになるでしょう!